正しいKPIの設計方法とは?

KPIとは?

そもそも、KPIとは何でしょうか?
Key Performance Indicatorを略したものになります。

営業をされている方だと、受注率や訪問件数。
製造管理をされている方だと、不良品排出率などでしょうか。

ビジネスシーンで、よく使われるKPI。
ただ、このKPIを正しく観測し、ビジネスに活用できている会社は、
世の中にどれくらい存在するでしょうか。

最近読んだ本で、KPIに関して理解がかなり深まったので、
その本の紹介と自分の備忘録も含めて記載します。

参考書籍

最高の結果を出すKPIマネジメント

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KPI活用で大事なこと

さて、KPIを活用するにあたって、最重要なことをお伝えします。
それは、KGIが設定されているか否かです。

ちなみに、KGIとはKey Goal Indicatorの略称。
つまり、ビジネスのゴールのことです。

営業であれば、本年度は売上目標を10億と設定すれば、
10億がKGIになるわけですね。

なぜKGIが重要なのか?

理由は簡単です。
KPIとはKGIを達成するための指標です。

目標があり、そこに着実に向かっているか否かを判別するために用いる指標
それこそがKPIなのです。

つまり、KGIが設定されていないKPIは、単なる数値を観察しているに過ぎません。

日々お仕事をしているとKPIを達成できるか否か
すごく考えますし、計画をたてて行動します。
ただ、それは本当にKGIを達成するための指標でしょうか?

失敗するKPIの活用

嘘のような本当の話ですが、KPIから考える企業がたくさんあります。
例えば、ユーザー離脱率5%未満や月間UU10万人など、
KGIの存在を無視してKPIが設定されて、そのKPI達成のために、組織もお金も動員します。

これはKPIとして正しいでしょうか。
正しくないですよね。

なぜなら、KGIが設定されて初めてKPIが登場するのに、
登場する順序が逆になっている、もしくはKGIとは関係の無いKPIになっていることもあります。

そんなことは無いだろうと考えていても、
実は、そういったケースはたくさんあります。

だから、KPIがコロコロ変わったり、沢山のKPIを設定して、
どのKPIは達成できて、できていなくてを整理していませんか?

過去の経験では、50個以上のKPIがあり、KPIの達成よりも、
KPIの数値管理に人件費が大量に割かれている現場を見たことがあります。

KPIは信号

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こちらの著書内には、「KPIは1つでよい。なぜなら最も重要な指標のみに絞るから」と記載されております。

KPIは事業が正しく進んでいるかの判断する信号です。
青なら進め、黄なら要注意、赤なら止まれを判別するためのもの。
信号が複数あると、どれを判断軸としてよいかわからず事故が発生します。

道路を歩いるときに、信号が複数出現すると
どれを見て進むべきかわからないですよね。
ビジネスの場合でも全く同じであると著者は述べています。

正直KPIを1つに絞り込むのは、かなり難しいことだと思います。
ただ、絞り込まなければ車と同じく事故が起こる可能性があると思います。

例えば、営業部門で訪問件数と受注率の2つをKPIとした場合、
売上目標は達成できていなかったが、訪問件数のKPIは達成し、
受注率のKPIは達成できていませんでした。

さあ、何が起こるか考えてみましょう。
「受注率が低いせいで達成できなかった!」
「いやいや、訪問件数を増やせば受注率は下がる!」

どちらの主張も正しく、間違ったことを言っているとは思いません。
ただ、信号が2つあるために、正しい振り返りができませんでした。

KPIを絞り込む

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先程の例でもお伝えしたとおりKPIは最も重要な指標に絞る必要があります。

では、どうやって1つに絞り込むのか?
それは、指標候補の中から定数を除いて絞り込む方法です。

営業を例にして、お話しましょう。
訪問件数・提案数・受注率など沢山の重要な指標があります。

この中で定数は何でしょうか?
サービスや地域によって異なると思いますが、
例えば担当商圏が営業に割り当てられる際には、
特定のエリアに所属するクライアント数になるので、訪問件数は定数になります。

訪問件数はKPI候補でなくなり、提案数か受注率のどちからになります。
受注率は、提案数が少なくて受注していると達成できてしまうので、
提案数をKPIと設定する。となることも考えられます。

このように、数値が固定的なものは何か探し、除外します。
それによって、絞り込んだ候補の中から本当にKGIを達成するために重要な指標をKPIとします。

最後に

さて、ここまでKPIに関して、つらつらと記載してきました。
正直書籍を読むまではKPIのことで頭がいっぱいでKGIとの関連に関しては
築けていませんでした。

またKPIは1つに絞るものなど、
明日から仕事に活用できる知識が身につけられました。

非常に読みやすい本なので、さくっと読めるところも魅力でした。
ぜひ、沢山の人に読んでほしい書籍だと思います。

最高の結果を出すKPIマネジメント

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