【要件定義書】要求を言語化する重要性

はじめに

エンジニアの方々であれば、「要件定義書」という言葉を、
聞き慣れているかと思います。

エンジニアに限らず、コンサルタントもプロジェクトの要件整理という形で、
要件定義書に近いドキュメントを作成することもあるでしょう。

今回は、要件定義を作成する際の落とし穴と対策をご紹介したいと思います。

要件定義書の落とし穴

依頼主からどんなモノを作るのかヒアリングして、
整理するものが要件定義書だと思います。

この作業を行う際の大きな落とし穴は、

要求が定義されていないことです。

「要求が定義されていない」とは、どういった状態でしょうか?

具体的にイメージしてみましょう。

依頼主の要求
プリンター印刷時に用紙が切れていると通知する機能がほしい
要件定義書
・用紙不足通知機能
印刷時の用紙残量チェック
残量が少ない場合、担当者に通知

要件定義書には、依頼主の要求を満たすための機能が記載されております。
ただ、依頼主の要求は要件定義書には含まれておりません。

これが大きな落とし穴になるのです。

何故かと言うと、要件ばかり考えていても
必ずモレが発生してしまうからです。

対策

要件定義書には、システムが動く内容が記載されており、
その機能がどんな要求を満たすために存在するかを定義されておりません。

だからこそ、途中で要求とズレた方向に逸れてしまったり、
作ってから欲しい機能と違ったなんてことが発生するのです。

本来システムとは、要求を満たすために稼働するものです。
その要求に紐づく形で動作内容が存在します。

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このように、要求から考えると本来必要になる機能のモレがなくなり、
開発に集中して取り組むことができます。

参考文献

今回の内容は、こちらの文献を参考にさせていただきました。
要件定義書を作成するエンジニアの方も、そうでない方にもオススメの本になります。

[改訂第2版] [入門+実践]要求を仕様化する技術・表現する技術 -仕様が書けていますか?

[改訂第2版] [入門+実践]要求を仕様化する技術・表現する技術 -仕様が書けていますか?

プロジェクトを発足する際にも、要求をきちんと言語化して、
そこから開発や作業に着手するようにしましょう。